本年は小6・中3ともに国語と算数・数学の2教科(前回は理科も実施)。それぞれ基本問題Aと応用・思考力をみる問題Bがあり全142問のうち23%の32問は過去のテストで正答率が低い傾向のある分野から出題された。   全体の傾向としては①国語・算数・数学とも日常生活の場面を想定しての出題が多かった。  ②過去の出題に比べ、A問題は難化しているように思う。③ていねいに慎重に解かないと、選択肢の問題で間違う(自分の思い込みや解釈は厳禁。設問の意味、選択肢の違いをていねいに読むことが大切)。   小6対象の国語はとっつきやすい良問です。小4・小5でも漢字以外は解ける内容ですから都立一貫校入試や私立の適性検査を目指す生徒は解いてみてください。特にB問題の3⃣の三は圧巻です。  小6の算数は図や表の理解や着眼点を求める良問で計算はAの5問のみです。Bの問題をていねいに読んで理解する作業能力が問われています。算数の作問傾向を見ても資料を読み要点をまとめるレポート作成の基本学習の要素がうかがわれます。   中3対象の国語はAは平易な作問ですがていねいに注意深く解かないとなりまをせん。Bは大問3題で設問数が11、半数が自分の言葉で書く記述問題です。ただ、本文の言葉を使って説明しないと得点になりません。3⃣の三は良問と思います。  中3対象の数学は過去の正答率が低かった問題を多く取り上げた設問でA・Bの難易度の差は少ないように思います。ただ、Bは大問5題でいずれも説明を書く設問が1題含まれている点が得点差が開く要因になると思います。   今回の学力テストを解いてみて、これから要求される新学力やアクティブ・ラーニングの授業展開との相関を感じました。 各中学の中間・期末テストにも反映されていくことですから、2か月後に返却されるご自分の子の結果同等に今回の問題を掌握されておくことをお勧めします。小4・5生/中1・2生の保護者の方も日本の教育方針の確認にお勧めです。   塾長 土屋和広